2019ヴィンテージは完売いたしました。次回リリースまでお待ちください。
このワインは有機認証団体機関JONAによる栽培から醸造まで一貫した認証を得ています。
この畑のシャルドネは他の区画と比較して酸の残りが良く収穫時期も少し遅らせることが出来るため、より複雑な香りのワインに仕上がる傾向あり、将来はトップキュヴェへ成長する可能性も感じています。
単一畑で仕込み、ヴィンテージとぶどうの個性をより感じられるワイン造りを目指しています。
生産本数約380本の貴重なワインです。
<2019年コメント>
2019年は台風19号襲来の年。夏の不安定な天候、雹害、自然からの影響を強く受けた 試練のヴィンテージ。
しかし幸運にも台風の直前に収穫を行う事ができ、ぶどうへの影響を最小限に抑える事が出来ました。
収穫時の丁寧な選果により収穫量は少なくなりましたが、冷涼な夏のおかげで糖度と酸のバランスが良いシャルドネになりました。


ソラリス千曲川シャルドネ ビオロジック 2019 |

土地の味わいをワインに表現するためには、何よりもその土地がより自然に近い形になっていることが理想的です。
より自然に近い形の1つとしては、その土地に本来いるべき虫や微生物が存在し、生物多様性が維持された状態になっていることです。
そのために取り組んでいることの1つがビオロジック栽培です。
ビオロジック栽培では特に細やかな畑の観察と管理が求められますが、上手く生態系のサイクルをまわすことができれば生物多様性が維持された、より自然な環境でのぶどう栽培を行うことができると考えています。

ビオロジック栽培に取り組むことは栽培者にとってもポジティブな影響があります。
使用できる農薬や資材など様々な制限があり、問題が発生した際には一般的な農法と同じ対処法を行うことができないため普段からの畑管理が重要になります。
問題が発生した際には原因と対処法について深く考えることで栽培者のぶどうに対する感性レベルを向上させ、より畑やぶどうに寄り添った栽培が出来ることに繋がります。
そしてそれは栽培者自身の心の充実感となり、その充実感が収穫されるぶどうにも伝わると信じています。

いまプロとしてワイン造りに携わる上では、地球環境の未来や地域とのつながりなどワインの品質以外のことも考えて仕事をしなければいけません。
ワイン造りとは自然との関わり合いであり、人類の活動によって引き起こされている自然環境の変化を改善することは今を生きる我々にしかできないことです。
私たちの取り組みが生物多様性を維持しその土地を守ることに繋がり、収穫されるぶどうにより多くの「土地本来の味わい=テロワール」を纏わせることができれば、より多くの喜びが詰まったワインとしてお客様にお届けできると確信しています。

ソラリスのビオロジックが生み出される畑はワイナリーのすぐ東側に位置し、畑名は地名に由来し「別府」と呼ばれています。
別府は標高約650m、ゆるやかな南向き傾斜、面積は約34aと小さく、土壌は火山灰性粘土土壌から成り立っています。
ぶどうはシャルドネとメルローが植えられ、樹齢は古い樹では25年程度。
小さな川沿いにある谷のような地形は風の通り道になっているため空気がこもらず、ぶどうは理想的な衛生条件のもとで熟すことができます。

醸造については他のソラリスと同様、丁寧な選果を行い、育成中は入念にワインを観察し、状態に応じてタイミングを見計らいながら手を加えます。
他のソラリスのワインとビオロジックで大きく異なる点は、新樽を全く使っていないことです。
この点は樽からくる香りやタンニンの影響を減らすことでよりぶどう、そしてそれが育った土地にフォーカスされたワインとなると考えているためです。