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ソラリス ルシエル 2020 新発売


私たちの『ソラリス』は20年前にシリーズを立ち上げてから「世界の銘醸ワインと肩を並べる味わい」を目指し、あらゆる品質向上につながることに取り組んできました。
その先輩方々の努力のおかげで、「味わい」における品質は十分追い付いてきていると自負しています。
今私が考えているのは、どれだけ自分たちの関わっている土地の特徴を最大限引き出せるか、またそのためのワイン造りの方法がまだ別にあるのではないか。
「日本のぶどうでこんなに感動できるワインがあるのか」「この香りはこの土地独特のバランスだよね」等、おいしさは当たり前として、その先を見据え、驚きと発見があるワイン造りを行っていきたいと考え、そのために最適な栽培や醸造の方法は何なのかを追求しています。
今回リリースとなった「ソラリス ル・シエル2020」は、「混醸」という醸造方法を採用することで、品種単独で仕込んだ場合よりもより調和が得られ、小諸の土地のテロワールを表現できる可能性があると考え、チャレンジしたものです。ソラリスの新しい一面を感じていただけたら嬉しく思います。


新たに混醸にチャレンジしたのは、個々のぶどう品種ではなくその土地・区画でのタイミングで収穫し、より長い時間共に育てることでアッサンブラージュ以上の複雑さ、そしてハーモニーが生まれ、小諸の土地のテロワールを表現できる可能性があるのではと考えたからです。
現代の一般的なブレンドワインの多くは、「アッサンブラージュ」という方法で、品種ごとに栽培、醸造してワインになった状態でブレンドします。一方で「混醸」は、複数品種のぶどうを一緒に搾って発酵させる醸造法です。ル・シエルのワイン造りは、同じエリアの同じ日に収穫したぶどうを混醸する「フィールドブレンド」と呼ばれるもので、近年世界的にも再認識されています。より畑の特徴を引き出すアプローチの一つと考えています。
今回、「お客様が喜ぶテロワールの表現されたおいしいワイン造り」を模索する中で、小諸にシャルドネ、信濃リースリング、ソーヴィニヨン・ブランの3品種が良く出来る土地を見つけることができました。また、数十年に及ぶ栽培・醸造の経験から、それぞれの品種の特徴をつかんでもいます。品種の割合は、最終的なワインの個性に影響を与えますので、その畑のぶどうの個性を深く理解していることも重要なポイントです。
「混醸」に取り組む下地が十分に整い、「小諸」という土地の新たな可能性をひき出すことにチャレンジできたのです。


アッサンブラージュはそれぞれの品種にあったタイミングで収穫し、出来上がったワインを好ましいと思うバランスに調整できるため、造り手のイメージしたワインに組み立てることが出来ます。反面、人の及ぼす影響は大きくなります。
混醸は畑全体のタイミングを見て収穫するため、そこですべてのバランスが決まります。そのため、よりその土地、品種への理解が必要になり、出来上がったワインにはよりテロワールが表現されると考えています。


![]() | ![]() 小諸ワイナリーに隣接した自社管理畑で、シャルドネのトップキュヴェ「ソラリス 小諸 シャルドネ ヴィエイユ・ヴィーニュ」の畑とは道を一本隔てた場所にあります。 | |
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![]() 3品種を同日に収穫します。 | ![]() |
![]() | ![]() 3品種(シャルドネ約50%、信濃リースリング約30%、ソーヴィニヨン・ブラン約20%)を混合で全房プレスします。そうして得られた酸化が抑えられたクリアーな果汁を発酵させることで、それぞれの品種の相互作用、果汁の段階から混ざることで沈殿するもの、溶けやすくなるものがあり、より品種間の調和が取れると考えています。 |
